A12 * どのようなものなら安全なのですか

今日のように情報が氾濫していると、何を信じて良いのかわからないくらいです。
私は安全に関するご質問には次のようにお答えしています。


1 安全なものとは自分に合ったもの

当たり前のことなのですが、意外に忘れてしまうことがあります。私達の肌は親から受け継いだ面もありますし、年令、環境につれて日々変化もしています。
自分のからだを1番良くご存じなのはご自身ですから、ある商品を使ってみて調子が良いな、または問題はないなと感じられたら、それがその方にとって1番安全なものです。
最近は不安商法や脅かし商法と言えるようなものが多いので気をつけましょう。「〇〇の特長があります」と言う商品に乗るのはダメもとで、効果がないと思ったら止めれば良いだけのことです。しかし、不安に駆られて今使用している商品をやめたり、焦って色々な商品をテストすると、影響がない場合でも不安な気持ちだけが残り、元の状態より悪くなってしまうこともあります。
人の肌はメンタルな影響も大きいので、注意が必要です。

この項に関して2つのエピソードを欄外に書いておきすので、ご興味をお感じでしたらお読みいただければ幸いです。


2 安全に「100%安全」、「誰にでも安全」はありません。

これは安全全体について言えることです。
100%の安全を目指す努力は必要で、注意に注意を重ねた積もりでも、それでも問題が起こってしまうのが安全問題の難しいところです。お一人お一人の顔立ちが違うように、人の肌は千差万別で、環境、体調によって変化していますから、100%安全とか、誰にでも安全と言うことはあり得ません。
私たちがよく食べる“蕎麦(そば)”でも「そばアレルギー」の方にとってはソバ屋の前を通るだけで危険を感ずるものになってしまいます。このようにほとんどの方に問題のないものでも特定の方にとっては問題が起こる可能性は常にある訳です。
水やお湯でも本当にお肌の弱い方にとっては刺激になってしまいます。ですから、「100%の安心を目指しました」というキャッチフレーズは良いとしても「100%天然成分だから赤ちゃんへの安心も100%…」というようなPR文を見ると、この会社は安全というものをどのように考えているのかなと首をかしげたくなります。


3 安全データが揃っていること

最近は広告もイメージだけのものから、内容を説明して納得してもらおうとする傾向にあります。ただ、どこの会社も安全を強調しますから、それだけでは判断がつきません。
安全データが揃っているといっても一般の方にはわかりにくいので、インターネットで探索する場合は、次のように考えると良いと思います。

第1は全成分表示をインターネット上に明示していることです。
PR文を読むと「どこにそんなうまい話があるのか?」と思うようなものに出会いますが、確認したくても全成分表示がないことがあります。
これなどは内容を知られたくないからではないかと勘ぐりたくなります。
医薬部外品は表示の義務はありませんが、自信のある会社は全成分表示をしています。

第2は成分の解説をしていることです。
洗浄成分とか、保湿成分とか簡単なものもありますが、少しでも詳しい方が良いと思います。
何でこんなにいろんなものが入っているのだろうかと疑問に思っている方もおられるでしょうし、お肌が弱いために心配している方もおられます。
その意味では、積極的に情報を提供している会社はお客様の視点にたっていると言え、好感が持てます。
丁寧な会社は原料辞典のようなものを出している例もあります。
自分の会社で使用している原料の説明はやや甘いとところがありますが、全体としては良くできている例が多いように感じます。

第3は出典まで明らかにしていることです。
全成分とその解説が載っていても、一般の方には真偽のほどは判断しにくいところがあります。
その点、出典まで出していれば、根拠もはっきりしますし、それだけ自信があるのでしょう。
ただ、ここまで出している会社はまだ少ないようです
元の文献があると言うことはそれだけ多く使われていたり、話題の素材ですからデータも揃っています。
それをもとに専門家に相談することもできますので、大変便利です。
アトピー性皮膚炎などの場合にはお医者様や薬剤師さんに相談されますが、必ずしも化粧品原料に詳しいとは限りませんので、出典まであった方が先生も調べやすいと思います。
皮膚科医で化粧品に詳しい先生としては須貝哲郎先生、早川律子先生などがおられますので、著書や新聞・雑誌の記事などを参考にされると良いと思います。


欄外:

エピソード1俺の右手がストライクゾーンだ
野球を知らないとわかりにくいかもしれませんが、ある名審判の話です。
この審判のボール、ストライクの判定に選手が「こんなのがストライクならどこがストライクゾ−ンなんだ!」と毒づいたら、「俺の右手がストライクゾーンだ」と言ったと語り継がれています。
真偽の程はわかりませんが、判定に対する自信を示すエピソードとして残っています。
商品の安全の判断基準はご自身の肌であると是非自信を持つて下さい。
そうすれば、世の中の風評や、買っても良いとか、悪いとか言っている話に惑わされることがなくなります。

エピソード2行きついたところは!
東京・中野に本社のあるコンテス化粧品のベテラン技術者(日本化粧品技術者会在籍50年)から伺った話です。
この会社は皮膚科医には良く知られた会社で、共同研究もさかんに行なっています。
ある患者さんに合う化粧品がないとのお話で、この会社の色々な製品をテストしてもダメ、他社品をテストしてもダメで(この会社はお客様のためには、他社品でもテストし、それを勧めます、それでもダメなら医師から要望があれば、1人のためでも処方を開発している素晴らしい会社です。)、手の打ちようがなくなってしまいました。
そこで、ごくありふれた普通肌用の市販品でテストしたら、これがピッタリ、今までの苦労がウソのように解決してしまいました。
何か体調でも悪かった折に化粧品でカブレたのかも知れませんが、自分は肌が特に弱いと思い込んで体に合うものを探し求めておられたのだろうと思います。(ここについては私の推測ですが)
肌は条件によっては変わるものですから、こうと決めつけないで、広く探して見ることも必要と思います。
ただ、ここまでフォローしてくれる会社は極めて少ないように思います。
一方、個人のお好みで、自分に合ったものが欲しい場合は、専門の会社があり、新聞、雑誌に取り上げられていますので、ここを利用されるのもよいと思います。


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