A6 * 弱酸性ならからだに良いのですか


1 弱酸性の効果

TVなどでPRされると「弱酸性」自体に効能・効果があるような錯覚を起こしてしまいがちですが、実際にはそのようなものではありません。商品に含まれる成分などの刺激性が重要であって、「弱酸性」は肌にやさしい一つの条件を満たしているに過ぎないと考えるのが妥当と思います。


2 人の肌は弱酸性

人は誰でも常に皮脂を分泌しています。この皮脂が、皮膚上に常在する細菌の酵素リパーゼで分解され、脂肪酸が発生しますので人の肌は弱酸性になる訳です。
これにより黄色ブドウ球菌などの繁殖を防ぎ、皮膚を保護しています。(バリア機能を発揮しています。)酸性の程度をpHで表現すると男性で4.5〜6.0、女性で5.0〜6.5の範囲にあると言われます。(*2)男性の方が皮脂の分泌量が多いのでこのような傾向になります。アトピー性皮膚炎の方や乾性肌の方は皮脂の分泌量が少ないので酸性になりにくいと言えます。


3 アルカリと接触すると

アルカリ性の洗浄剤の代表例である石けんで洗浄すれば一時的にはアルカリ性になりますが、次第に弱酸性に戻ります。
男性の場合は1時間以内、女性の場合には数時間かかると言われています。これを専門的にはアルカリ中和能と言います。ただ、特に肌の弱い方や皮膚疾患のある方はアルカリ性では皮膚を傷めることがありますし、皮脂の分泌量の少ない方は弱酸性に戻るのに時間がかかるので、アルカリ性になるのを避けたほうが無難です。(弱酸性の化粧水を用いるのも有効です。)


4 弱酸性の必要性

商品がそもそも肌に近い弱酸性であれば一時的であるにせよ、アルカリの影響を受けることがなくなるので弱酸性が好まれます。弱酸性は今に始まったことではなく、化粧品は元々弱酸性のものが主体でした。シャンプーなどの洗浄剤では1970年代の初めに、アミノ酸系のものが実用化されたのが、弱酸性商品誕生のきっかけと思われます。
どの程度、酸性であることが必要なのでしょうか?中性はpH7です。石けん水でpH10程度であっても普通の方では問題ないくらいですから、弱酸性の程度もpH6付近であれば特に数字にこだわる必要はないと思います。


(注)pHは指数なので、1変わると水素イオン濃度は10倍変わることになります。石けんがアルカリ側に3ずれているくらいですから、酸性側のずれが1(pH6)であろうが、2(pH5)であろうが、大差ありません。(この違いを強調するメーカーもありますが、意味はないと思います。)
素材の刺激性のほうがpHより重要と考えて良いでしょう。


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